近年はインターネットが発達し、企業間での情報のやりとりにもメールやファイル転送サービスを利用するようになりました。データ管理の点で言えば、企業は自社サーバーやソフトウェアを持ち、そこに保存する方法がメインでした。

しかし、現在ではオンライン上ですべてのデータを管理できる、「クラウドストレージ」と呼ばれるサービスの導入が一般的になっています。

そこで今回は、クラウドストレージとは何なのか、従来のソフトウェアとは何が違うのかを中心に解説します。従来のデータ管理方法ではセキュリティ対策が不安な方や、脆弱性の見直しを考えている方は、ぜひご一読くださいませ。

クラウドストレージとソフトウェアの違い

クラウドストレージとソフトウェアとでは、それぞれ得意なことが違います。

ソフトウェアの特徴は、良くも悪くも利用したいPCすべてにインストールしなければならない点。社員数が多ければ多いほど、時間がかかってしまいます。

オフライン環境でも利用できるため、型落ちしたPCにインストールし、データ保存用として再利用することも可能ですが、ライセンス更新やバージョンアップのたびに各PCで操作するのは少々骨が折れそうです。

その一方でクラウドストレージは、『Internet Explorer』や『Google chrome』などのブラウザ上でデータを管理できる便利なツールです。そのためライセンス更新の必要も、サーバー用のPCを購入する必要もありません。

ならびにシステムメンテナンスが不要な点も、クラウドストレージにのみ備わっている利点です。

性質上ソフトウェアよりもカスタマイズ性には劣りますが、手間いらずで、PC知識がなくても安全に使える点でも、クラウドストレージに軍配が上がるでしょう。

クラウドストレージ導入の目安

クラウドストレージ導入の目安として考えられるタイミングは2つあります。

1つ目は、「社内全体または部署ごとで抱えている情報が増加し、処理できなくなったとき」です。情報は増えれば増えるほど、何をどこに保存したか、プロジェクトごとに必要なファイルがどこにあるかの管理が難しくなります。

情報管理が行き届かなくなると、予期せぬデータ紛失や情報漏洩に繋がるリスクが高くなります。その点クラウドストレージは、様々な拡張子（.jpgや.docxのこと）のファイルを一元管理できるため、情報の散乱を抑えられるでしょう。

2つ目は、「リモートワークの導入時」です。昨今は情勢変化に伴い、リモートワークを導入する企業が増えています。先述の通り、ソフトウェアでのデータ管理は、利用したい全てのPCにインストールする必要がありますね。

これではコストもかかりますし、社員の個人PCやタブレット端末では、容量やOSの影響でインストールできない可能性があります。

クラウドストレージであれば、Windowsはもちろん、MacOS、Android、iOSのどれでも利用可能。出勤日のたびに必要な資料を移動させる必要がないので、業務の効率化が狙えます。

クラウドストレージを導入する際は、あらかじめ移行・管理するデータ量を決めておき、それからサービスを選びましょう。「〇〇社だから安心」とブランドネームだけで決めてしまうと、用途や操作性が合わないケースも少なくありません。

30GB分で契約したが、後から追加で20GB必要になった、などのケースも多々ありますので、契約容量を超過した際にどうするかの予測も大切です。

クラウドストレージの導入時に確認すること

ソフトウェアとクラウドストレージは、それぞれメリットとデメリットが対極にある存在です。

リモートワークなどの影響で、オフィス外でもデータが必要になる場合は、どこからでもアクセスできるクラウドストレージが便利です。

またリモートワークや時差出勤を採用している企業では、社員が在駐できる時間が限られます。そのような場合も、自社メンテナンス不要のクラウドストレージであれば、よりスムーズに業務を進められ、企業の業績アップに繋がるでしょう。

クラウドストレージの導入費用に関しては、知っておきたい法人向けクラウドストレージの相場価格と利用目的とは？をご覧くださいませ。

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